・大学受験の文学史対策をしたい人
・『万葉集』の歌人について知りたい人
・『万葉集』の基本データを知りたい人はこちらの記事へ→【No.001『万葉集』について解説】

こんにちは!
国語予備校講師のことのは(@kokugohaku)です!
過去3年分の問題を分析した国語予備校講師が、
効率よく文学史問題を対策するための問題を厳選して出題しています。
さて、本日の問題は?
次のうち『万葉集』に和歌が収められていない歌人は誰か?
1.山部赤人
2.藤原定家
3.額田王
4.大伴家持
今回の問題は、
収められて「いない」人を選ぶところがポイントですね。
さて、答えは決まりましたか?
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答え
2.藤原定家
★『万葉集』の撰者は大伴家持
今回の問題は、
最終的には正攻法からも消去法からも解けるようになっておいてほしい問題です。
正攻法の解き方
上のポイントを参考にして
1.山部赤人
3.額田王
4.大伴家持
この3人は万葉歌人の代表者に入っているから答えではないと判断する
消去法の解き方
「藤原定家は鎌倉時代成立の『新古今和歌集』の撰者」であるから、
奈良時代成立の『万葉集』に和歌が収められているはずがないと考える
消去法で使う知識は今後紹介予定ですので、
今は正攻法の解き方で解けるように知識を確認していきましょう。
解説~『万葉集』の代表歌人は?~
万葉集の一番の特徴は、
とにかくいろんな人の和歌が収録されていること。
平安時代以降に作られた和歌集は貴族の和歌が多くなるのですが、
『万葉集』は性別・出身地や居住地・身分その他いろいろを問わずに、
さまざまな立場の人の和歌が収録されています。
「防人歌(さきもりうた)」と言って、九州を警備する役職の人の歌も収録されていますし、
「詠み人知らず」と言って、そもそも誰が詠んだのかわからない和歌もあります。
そんなたくさんの和歌が収められている『万葉集』を代表する歌人を確認していきましょう。
額田王・天智天皇
額田王(ぬかたのおおきみ)は、天智天皇の妻です。
天智天皇と言えば、
「大化の改新の人!」「百人一首の最初の人!」と聞いたことがある人が多いのではないでしょうか。
日本史の知識からも奈良時代の人であることは推測できそうですね。
額田王の代表作を紹介しておきます。
(大意)
紫の草が生える野や、立入禁止の土地で、
あなたがわたしに手を振っているのを万人が見つけやしないだろうか。
これは覚えなくてもいいです。有名な和歌ですので紹介しておきます。
柿本人麻呂・山部赤人
柿本人麻呂と山部赤人は、
歌聖(かせい)として後の世まで尊敬され、名前が残っています。
百人一首でも
3首目:柿本人麻呂
4首目:山部赤人
とかなり序盤の人なので覚えた人も多いのでは?
田子の浦に うち出でてみれば 白妙の 富士の高嶺の 雪は降りつつ 山部赤人
こちらも和歌の紹介です。
文学史対策の面では特に覚える必要はありません。
まとめ
今回の問題で覚えておくべきことはこちら(再掲)
★『万葉集』の撰者は大伴家持
『万葉集』の代表歌人についてまとめました。
本日はここまで!
お疲れさまでした!
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