こんにちは!
国語予備校講師のことのはです!
過去問5年分以上の大学入試の文学史問題を分析した結果から「よく出る問題」だけに絞って出題・解説します。
今回は『古今和歌集』を扱います。
そもそも『古今和歌集』って何だ?問題解ける気がしないぞ?と思った場合は、基礎知識を整理したページを先に読んでから挑戦してみてください。
では、今回の練習問題に挑戦!
問題
次のうち『古今和歌集』の撰者ではないのは誰か。
1.紀貫之
2.藤原定家
3.凡河内躬恒
4.壬生忠岑
江戸時代の国学者によって、『古今和歌集』の歌風はなんと評価されたか。
1.ますらをぶり
2.たおやめぶり
3.もののあはれ
4.をかし
次のうち、六歌仙に分類されないのは誰か。
1.在原業平
2.小野小町
3.僧正遍照
4.紀貫之
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↓(答えが出ます)
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答え・解説
次のうち『古今和歌集』の撰者ではないのは誰か。
1.紀貫之
2.藤原定家(新古今和歌集の撰者)
3.凡河内躬恒
4.壬生忠岑
『古今和歌集』の撰者は、紀貫之・紀友則・凡河内躬恒・壬生忠岑の4人でした。
『新古今和歌集』の藤原定家と区別をつけておきましょう。
江戸時代の国学者によって、『古今和歌集』の歌風はなんと評価されたか。
1.ますらをぶり(万葉集)
2.たおやめぶり
3.もののあはれ(源氏物語)
4.をかし(枕草子)
『古今和歌集』の歌風は「たおやめぶり(=女らしい)」と江戸時代の国学者から評価されます。
「ますらをぶり(=男らしい)」と言われた『万葉集』に対して、
平安時代には、表現技巧を凝らして、ストレートに言わない、遠回しに言う方が優雅だよね、という価値観が主流になってきます。
次のうち、六歌仙に分類されないのは誰か。
1.在原業平
2.小野小町
3.僧正遍照
4.紀貫之
六歌仙とは、在原業平・小野小町・文屋康秀・僧正遍照・喜撰法師・大友黒主の6人のことです。
紀貫之が書いた『古今和歌集』の仮名序で触れられている6人の総称です。
六歌仙は紀貫之が選んでいるので、紀貫之自身は六歌仙には含まれていません。
『古今和歌集』はココが出る!まとめ
『古今和歌集』で覚えるべきポイントをまとめます。
チェックポイント
・『古今和歌集』の撰者は紀貫之・凡河内躬恒・紀友則・壬生忠岑
・『古今和歌集』は最初の勅撰和歌集
・『古今和歌集』は『源氏物語』以前の平安時代に成立
・『古今和歌集』の歌風は「たおやめぶり」と形容される
・『古今和歌集』「仮名序」の作者は紀貫之
・『古今和歌集』の代表歌人は撰者4人と六歌仙
・六歌仙とは「在原業平・小野小町・文屋康秀・僧正遍照・喜撰法師・大友黒主」の総称
これさえ覚えれば、『古今和歌集』関連の大学受験文学史問題の9割は解ける!
今回はここまで。
定着させるために、繰り返し問題を解いてくださいね。
『古今和歌集』の基礎知識を確認しておきたい場合はこちらのページを確認してください。
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