【文学史クイズ】No.014

【過去記事】

夏ですね。
夏期講習ですね。
時間がある夏だからこそ出来ることがあるはず。
骨のある問題をじっくり解いてみたり、敵(?)を知るために過去問に挑戦してみたり。

そんなスキマ時間に文学史のような知識問題を息抜きに解いてもらえればうれしいです。
最強の受験生は勉強で息抜きできる人ですよ!笑

さて、本日の問題です。

この年の早稲田は『とばずがたり』が出典になっており、
文学史の問題として、「この出典と成立が近い作品はどれ?」という聞き方でした。

さて、答えは1つに絞れましたか?

選択肢の作品がいつの時代のものなのかは全部わかっても、
そもそも『とはずがたり』がいつの時代のものなのかをはっきりさせておかないとしんどい問題でした…。
鎌倉後期、というところまでわかってしまえば、今までさんざんやってきた、
三大随筆の時代、鎌倉後期の『徒然草』が答えだとわかりますね!

『とはずがたり』は、成立年代もそうですし、ジャンルである「紀行文学」を聞かれることもあります。

『とはずがたり』とは?

個人的には、今、原文で読みたい物語ナンバーワンです。

あらすじとしては、
後深草院に仕えた(ざっくり言うと、院=元天皇)
二条という女性が、過去のことを振り返る、という体裁で書いた日記です。
旅にでる場面もあるので、紀行文学に分類されることもあります。

あらすじだけつまみ食いしてみると、この二条さん、なかなかの波乱万丈の人生を送っています。

早くに身内をなくし、後深草院の元で育てられます。
他に好きな人がいたのですが、後深草院に気に入られ、ほどなくして院の子供を産むことになります。

二条はあくまで、後深草院に仕えている身分なので、院の子供を産んだとしても、
今で言う愛人のようなポジションにしかなれません。

しかも、先ほど書いた「他にいた好きな人」とも院公認で関係が続いていたり(意味不明)、
宮中で言い寄られた男の人との子供を産んだり、となかなかのモテっぷりです。

また、一大事件となる二条のお茶目エピソードもあります。
当時、宮中の行事として、「粥杖の遊び」というものがありました。
正月に粥を煮た時に残った木で作った杖で、女性の腰を打てば、
打たれた女性に子供が生まれるというおまじないのような儀式です。

後深草院が家来を使って、奇襲のような形で女房(=仕えている女性)の腰を打ったので、
それはあんまり、ということで二条を筆頭に、家来を含む男性陣にやり返します。
他の女房と作戦を立て、実行し、
最終的に二条が、後深草院の腰を杖で打ち、「してやったり!」(意訳)と喜んだのもつかの間、
天皇に武器を向けた、と大騒動になったのです。
(この部分が何年度かのどこかの大学の問題になっていてめちゃめちゃおもしろかったのですが…
あるまじき、何も得るものがない情報ですね。あとで探して追記します。)

なんやかんやで宮中に仕え続けていたのですが、年をとり、宮中を退出し、尼となり旅をする、というのが後半部分の話です。

入試問題、ということを考えると、出典としてはよく見かける作品です。
大まかなあらすじを知っておくとよい作品だと思います。

前半の恋愛エピソードも今からすると考えられない衝撃的なものも多いのですが、
それはおいおい、紹介していこうと思います。
(原文で読むのを後回しにしないように、の宣言です…!)

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