こんにちは!
国語予備校講師のことのはです!
過去問5年分以上の大学入試の文学史問題を分析した結果から「よく出る問題」だけに絞って出題・解説します。
今回は「歴史物語」を扱います。
そもそも「歴史物語」って何だ?問題解ける気がしないぞ?と思った場合は、基礎知識を整理したページを先に読んでから挑戦してみてください。
では、今回の練習問題に挑戦!
問題
次のうち、成立年代が一番遅い作品はどれか。
1.大鏡
2.増鏡
3.今鏡
4.水鏡
『月のゆくへ』は江戸時代に書かれた歴史物語であるが、平安時代に書かれた歴史物語を一つ選べ。
1.蜻蛉日記
2.とりかへばや物語
3.大鏡
4.古今著聞集
『大鏡』では主に誰の栄華を描いているか。
1.藤原道長
2.徳川家康
3.平清盛
4.在原業平
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↓(答えが出ます)
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答え・解説
次のうち、成立年代が一番遅い作品はどれか。
1.大鏡
2.増鏡
3.今鏡
4.水鏡
歴史物語では、成立年代に関する問題がよく出題されています。
成立順はゴロ合わせで【はなだいこんみずまし】で覚えてしまいましょう。
はな(栄花)→だい(大鏡)→みず(水鏡)→まし(増鏡)の順です。選択肢の中で一番遅いのは「増鏡」です。
『月のゆくへ』は江戸時代に書かれた歴史物語であるが、平安時代に書かれた歴史物語を一つ選べ。
1.蜻蛉日記(日記)
2.とりかへばや物語(作り物語)
3.大鏡
4.古今著聞集(説話集)
問題文で聴いたことのない『月のゆくへ』という作品が出てきても驚かなくて大丈夫!
問われているのはあくまで「歴史物語」に分類される作品だけです。
大学受験文学史で覚えるべき歴史物語は【はなだいこんみずまし】(=『栄花物語』『大鏡』『今鏡』『水鏡』『増鏡』)の5作品だけです。
『大鏡』では主に誰の栄華を描いているか。
1.藤原道長
2.徳川家康
3.平清盛(平家物語)
4.在原業平(伊勢物語)
『大鏡』は藤原道長の栄華が題材になっています。
「歴史物語」はココが出る!まとめ
「歴史物語」で覚えるべきポイントをまとめます。
チェックポイント
・「歴史物語」に分類されるのは『栄花物語』『大鏡』『今鏡』『水鏡』『増鏡』
・「歴史物語」の成立順は「はな→だい→こん→みず→まし」の順
・『栄花物語』は編年体・『大鏡』は紀伝体
・『大鏡』には大宅世継と夏山繁樹という「語り手」がいる
・『栄花物語』も『大鏡』も藤原道長の栄華を扱っている
これさえ覚えれば、「歴史物語」関連の大学受験文学史問題の9割は解ける!
今回はここまで。
定着させるために、繰り返し問題を解いてくださいね。
「歴史物語」の基礎知識を確認しておきたい場合はこちらのページを確認してください。
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