【過去問解説】同志社大学全学部文系 2018年2月実施・古文

★過去問解説

こんにちは!
今回は【同志社大学全学部文系】2018年2月実施の大問2・古文を解説していきます。

ここでは「もし一介の国語予備校講師が入試問題を出題されたらどのように問題を解くのか」をメインで解説していきます。個々の問題の解き方ももちろんですが、「問題全体をどう見て、どう解いているか」も参考にしてください。よって、問題を解く順番も必ずしも問1~とはかぎりません。また、グレー背景にしているところはあとから訂正が入るところです。仮定の段階のものです。なお、著作権等の問題が起こるのを避けるため、問題の文章そのものは掲載しません。お手持ちの過去問題集や、パスナビなどをご利用ください。

最初の確認

リード文はなし。出典は『今昔物語集』。説話だな。
注は一つのみ。これだけではよくわからんけど「隠れ陰陽師」が出てくるんかな?

設問をざっと見た限り文章を読まずに解けるような知識問題はなさそうなので、本文読解していこっと。

本文読解

第一段落
人物関係が示されているみたい。糸平の算の先生が茂助、忠臣が父で奉親という人が祖父なのか。

第二段落
その茂助が…と続くので、これは茂助の話なのかな?
若いときには才能があって、並ぶものがないくらい。【同じ程なる者ども】が言っているかぎかっこの中を訳してみると、
「いかでこれなくてもあれかし」→「なんとかしてこれがないようであってほしい」(ド直訳)
・いかで:なんとかして
・あれ+かし(連語):ぜひともそうあってほしい

ということは、「これ」は茂助のことかな。

「これ出でたちなば…」以降→
同じくらいの身分・立ち位置の人は競うことが出来ないくらい、茂助は才能があり、心もちが素晴らしい、らしい。確かにできるヤツがいたら出世にも響くしいやだなあ…。

ここで破線。

(3)

まずは訳してみる。「評判が高くなっていくので、なくなってほしいことよ」選択肢を見てみると「おぼえ=評判」の訳がきちんとできているのは、3.4。「世に」とあるから世の中からの評判であるはずだから、天皇から、というのは変。一応4の選択肢をみておくと、この世からいなくなればよいと「ねたむ」人もいた、という内容は今までの文脈にあってる。
よし、4で。

第三段落

(1) a

a:さとし:語句問題
単語帳でよくみる…わけではない。漢字を当ててみるなら「諭し」?かな?
家に「さとし」をなしたから、やむごとなき陰陽師に聞いた。陰陽師が重く慎むことを占ったらしい。
何があったら「陰陽師に聞く」という状況になるかというと、ちょうど良いのは「5:兆し」かな?

結局ここであったこととしては、陰陽師に重く物忌みをするようにと言われた。その通りに物忌みをしていた。しかし、敵に思う者が、「隠れ陰陽師」(さっきのやむごとなき陰陽師とは別物やな)が死ぬ呪いをかけている…。

(2)ア

解釈問題。まずは直訳をしてみる。
「自分をつれて、その家にいらっしゃって呼びなさってください。」

選択肢を見てみると、最初の「わたしorあなた」で候補は1~3.
「おはす」「たまへ」のどちらも尊敬語なので、それが反映されているのは2。

第四段落
「その人」が陰陽師を連れて行っているからさっき選んだ解釈も間違っていなさそう。家に行ったけど、物忌みだから、と断られたみたい。とても大切なことがを伝えたいから入れてほしい、と食い下がっている。

(2)イ

解釈問題。これもまずは直訳してみよう。
「そうであるので、開けて入れ申し上げることができない」
え-打消:できない

このかぎかっこは誰の言葉?
直前を見てみると、下衆が中に入って、「かくなむ(=こんなことを言っている)」と言ったので、「いとわりなきことかな。(=都合の悪いことだ)」と言っているので発言者は茂助。
また、波線の直前を訳してみると、

「世の中の人で、身を思わない人はいるだろうか。いや、いない」
・の:同格 
・やは:反語

ここからのつながりをヒントに「されば」の内容を考えるのと、直訳の内容を照らし合わせると、
「自分の身を大切に思う」「家の中に入れてはいけない」の内容が反映されているのは3。

結局、「家に入れることはできないから早く帰れ」と言われたが、「では、門を開けなくても、顔を差し出してください。自分で申し上げましょう」と言っている。

第五段落
その言葉に従って茂助は遣戸から外を見たら陰陽師に顔を見られて呪いをかけられた。

(4)

これは文法と敬意の対象の問題。
「申す」は謙譲語。謙譲語はその動作をされている人への敬意。このかぎかっこは訪問者→茂助の言葉のため、「申し上げられる」のは茂助であるから、敬意の対象は「訪問者→茂助」
これが説明できているのは1

大事なことを申し上げたいから出てきてほしい、と言っていたのに、何を言うかを準備していなかったので、田舎へかえります、と言った。
茂助は「大したことじゃないのに、物忌みにこのように人を呼び出して…」と言っている。

(1)b

語彙問題。「物もおぼえぬ」は理解できない、とかわけわからん、の意味。
ここでも、大したことじゃないくせに…と思っているので、語彙の面からも、文脈の面からも4の「分別がない」がよいかな。

そしてその夜から頭が痛くなって、三日で死んでしまった!

第六段落
傍線部は記述問題なので、最後へ。
まとめは物忌み中は声を聞かせたり、外から来た人に絶対にあってはいけない、という警告。

(5)

ではここで最後に残っている問題を。内容合致で二つ必要。

1:最初の方に人物関係書いていた。それっぽいけど…あれ?でもこれよく見ると、「主計頭忠臣が父」って、「主計頭忠臣の父」という解釈で、この「が」は連体修飾格か?たしかにその方が、その茂助が若い時に…と次に続いていくほうがつながりとしてはいいのかな。保留。

2:「偽り」という内容はどこにもなく、現に物忌みすべき日だった。

3:茂助の陰陽師と訪問者の陰陽師には何のつながりもなかった。

4:大切な話があるとたしかに言っていたが、これは顔を見るための口実だった。まる。

5:下衆は絶対に家に入れるなという命令を守った。まる。

6:うーん。よくわからん。そんな記述はなかった。

以上、4.5は正しそうなので1は連体修飾格での解釈する、であってるはず。

では最後に残した記述問題に取り掛かる。

(6)

指示語を含むので一文を確認し、まずは直訳。
「これを思うに、物忌みには声を大きくして人に聞かせるべきではない。また、外からくるような人には絶対に会ってはいけない。」
しむ:使役
べからず:ここでは禁止
ゆめゆめ-打消:決して-するな

ここで一文を見てみると、この教訓の根拠になった出来事だから「茂助の事件の内容」を説明すればよい。

まずは文字数を考えずに書いてみる。

物忌中に、外からの呼びかけに答えて顔を見せてしまい、呪い殺されたこと。(35字)

ちょっとオーバーだから文字数を削って、
物忌中に、外部の呼びかけに答えて顔を見せ、呪い殺されたこと。(30字)

ふう。これで全部かな。
説話らしい、最後に教訓がある話だったなあ。それにしても茂助、「デキるやつ」だったのにもったいないなあ…。いいやつそうなのにあっけなく死ぬなんて…。

まとめ
いかがだったでしょうか?
あくまで私が解くならこういう視点で解くというものなので、解き方は他にもあると思います。一つの解法として参考にしてもらえれば幸いです。
もし、分かりにくいところや、間違いがあればご指摘ください。
記述添削や質問・扱ってほしい問題があれば問い合わせフォームやtwitterから頂ければ時間が許す限りお答えしたいと思います。

本日も勉強お疲れさまです!

コメント

タイトルとURLをコピーしました