【軍記物語】時代別に代表作を紹介~国語予備校講師の文学史解説

基礎知識編
当記事では大学受験の文学史対策をしたい人に向けて
・「軍記物語」の代表作
・「軍記物語」とは何か
・文学史対策のために覚えるポイント
を解説します!
ことのは
ことのは

こんにちは!
国語予備校講師のことのは(@kokugohaku)です!

過去問分析の結果から、効率よく文学史問題を対策するための「よく出るポイント」を解説します。

今回は「軍記物語」というジャンルについて紹介していきますね。

当記事の内容の出題実績(一例)

・2021年度駒澤大学・文、仏教、経済、法
・2018年度福岡大学
・2018年度三重大学・人文
・2017年度早稲田大学・教育

軍記物語の代表作 鎌倉・室町:時代ごとに覚える!

受験文学史の問題で出題される軍記物語は【ジャンル】と【成立年代】、【あらすじ】を問う問題がよく出ますので、重点的に覚えましょう。

ことのは
ことのは

作品を表でまとめるよ

作品名 作者時代ジャンルあらすじ(題材の戦)1point
将門記?鎌倉時代軍記物語平将門の乱
保元物語?鎌倉時代軍記物語保元の乱
平治物語?鎌倉時代軍記物語平治の乱
平家物語?鎌倉時代軍記物語平家の栄華と没落琵琶法師の語りが有名
太平記?室町時代軍記物語建武の新政
南北朝の動乱
曽我物語?室町時代軍記物語曽我兄弟の敵討ち
義経記?室町時代軍記物語源義経と弟子たちについて

(出題頻度は少ないですが『陸奥話記』『承久記』などもあります)

軍記物語で覚えるポイントは大きく3つ。

  1. 上記の表の作品が出てきたら「軍記物語」だと思い出せるようになる
  2. 成立年代が「鎌倉時代」と「室町時代」のどちらなのかを覚える
  3. あらすじ(題材になった戦い)を知っておく

①「〇〇」と同じジャンルの作品は?とか、「軍記物語」に分類される作品は?という問題に対応するために必要です。

②軍記物語では成立年代を聞く問題も頻出です。
鎌倉時代と室町時代の2種類があるので、区別して覚えておきましょう!

③軍記物語は「戦いの記録」です。
それぞれの作品に、題材になった戦いがあるのでなんという戦いなのかも知っておきましょう。

※『平治物語』は平治の乱だったり、『保元物語』の乱だったりと、問題になりにくいものもあります。

・軍記物語というジャンルに分類される作品を覚える
・成立年代が「鎌倉時代」と「室町時代」のどちらなのかを覚える
・あらすじ(題材になった戦い)を知っておく

「軍記物語」とは戦いを題材にした作品

「軍記物語」ってなに?

ことのは
ことのは

ひとことで言うと
「実際に起こった戦いを題材にして書かれた物語」だよ。

軍記物語は歴史上「戦い」を描いたものです。

どんな戦いが起こったか、誰が戦ったかなどの記録の側面もありますが、
登場人物がどういう気持ちで戦いに挑んだか、どんな死に方をしたのかなど「物語」の側面もあります。

軍記物語の特徴は大きく2ポイント。
文学史問題として覚えるポイントとも重なるのでぜひ知っておきましょう!

①軍記物語の成立は主に鎌倉~室町時代
②「和漢混交文」で書かれている

では、ひとつずつ確認していくよ!

軍記物語の成立は鎌倉~室町時代

ことのは
ことのは

「武士」っていつの時代からいると思う?

うーん…戦国時代?
あ!源氏と平氏も武士かな?

ことのは
ことのは

そうだね。
厳密なはじまりは諸説あるんだけど、歴史の表舞台に出てくるのは平安時代終わりの平家一族からだね。

文学史の問題になる軍記物語は鎌倉時代から室町時代の間に成立した作品が多いです。

理由はずばり、軍記物語の主人公が「武士」だから!

武士が日本の歴史に出てくるのは平安時代末期のことなので、平安時代末期以前には軍記物語は成立するわけがないんです。

理由があると覚えやすくなります。まとめて覚えてしまいましょう!

「和漢混交文」で書かれている

和漢混交文ってなに?
漢字ばかりで難しそう…

ことのは
ことのは

分解して「和(=日本)」と「漢(=中国)」が混ざった文って考えるとわかりやすいかな。

「和漢混交文」とは、日本語なんだけど漢文調の耳なじみがいいリズムで書かれる文章のことです。

軍記物語で和漢混交文が使われるようになったのは、軍記物語の成立の仕方に理由があります。

最初は書物ではなく、口で「語って聞かせる形式」でした。
特に「平家物語」が特徴的です。

「琵琶法師」という職業の人が、源平合戦での戦いの様子を「琵琶」という楽器を弾きながら、道行く人に語って聞かせていました。(ストリートミュージシャンみたいなもの?)

琵琶法師・持っている楽器が琵琶

聴衆を惹きつけるために「起承転結がしっかりしている・わかりやすい・のめり込んでしまう展開」を語らなければなりません。

何回も語られ、洗練された物語が今に残っているのです。
人間ドラマが多数収録されていて、登場人物も魅力的。

ストーリーの基になっているのは事実に基づいているのですが、語って聞かせる形式だったので、魅力的な話にするために多少「盛っている」部分はあるはずです。

「琵琶法師」という職業の人たちが語ったものを集めて文字化したものが『平家物語』なのです。

もともとは「語る」作品なので「言いやすい」リズムで文章が構成されています。
だから自然と言いやすくてリズム感がある「和漢混交文」になったんですね。

具体例として、『平家物語』の冒頭を読んでみましょう。
聞いたことありますか?

祇園精舎の鐘の声
諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色
盛者必衰の理をあらはす

ぜひ声に出して読んでみてください。
七・五調でリズムよく読み進めることができますよね!

もうひとつ「音便の多用」という特徴もあります。
「音便」とは言いやすいように文法上の変化が起こることです。
(ex)
「書きて」→「書いて」
「読みたり」→「読んだり」
・軍記物語は戦いを題材にした物語のこと
・軍記物語は鎌倉時代から室町時代に成立
・和漢混交文で書かれていて言いやすい

歌物語のポイントまとめ

この記事のポイントをまとめます!

・軍記物語というジャンルに分類される作品を覚える
・成立年代が「鎌倉時代」と「室町時代」のどちらなのかを覚える
・あらすじ(題材になった戦い)を知っておく
・和漢混交文で書かれていて言いやすい

軍記物語は「時代」と「ジャンル」に関する問題がよく出ます。

ばっちり覚えておきましょうね。

次は内容がきちんと定着したか練習問題に挑戦してみましょう↓

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