この記事はこんな人に向けて書かれています
・大学受験の文学史対策をしたい人
・『山家集』について知りたい人

こんにちは!
国語予備校講師のことのは(@kokugohaku)です!
過去問を分析した国語予備校講師が、
効率よく文学史問題を対策するための問題を厳選して出題しています。
本日の問題を見ていきましょう!
1.兼好法師
2.西行
3.松尾芭蕉
4.阿仏尼
単純な一問一答の問題ですね。
選択肢の人たちも受験文学史上、有名な人です。
それぞれの作者の作品名は言えるでしょうか。
さて、答えは決まりましたか?
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答え
2.西行
★『山家集』は平安時代末期の成立
それぞれ確認していきましょう!
解説
まずは『山家集』の基礎データを確認します。
【成立年代】平安時代末期
【ジャンル】私家集
「私家集」
見慣れないワードかもしれません。詳しく見ていきましょう。
【作者】西行
西行は「和歌の名手」として知られます。
百人一首にも入っている人です。
さて、この西行さん。
実は元・武士です。
平清盛と一緒に平家を盛り上げていました。
武士の時の名前は「佐藤義清(さとうのりきよ)」。
イケメンで和歌もうまく、プレイボーイと言われていました。
しかし、23歳のときに急に出家してお坊さんになります。
平家側として戦いに参加するうちに世の中がイヤになったとか、(天皇の妻と不倫関係になってしまったからとか)、理由は詳しくはわかりません。
結局72歳まで生きたそうなので40年くらいもお坊さんだったんですね。
【成立年代】平安時代末期
西行は元・武士で、平清盛と友達(?)だったということを知っていれば、平安時代の末期だと推測できそうですね。
【ジャンル】私家集
「私家集」は「和歌集」の一つです。
・勅撰和歌集
・私家集
に大きく分けられます。
勅撰和歌集は、天皇または天皇の命令で作られた和歌集です。
「公」の性格を持つ和歌集ですね。
勅撰和歌集については、文学史対策問題集No.007で詳しく紹介しています!
作られた当時で「素晴らしい」とされる和歌をたくさん集めて来るので、いろんな人の和歌を収録することになります。
対して「私家集」は「私」つまりプライベートの和歌集です。
何を収めるかはとにかく自由。
好きな和歌だけを集めて書くもよし、好きな歌人の和歌だけを集めるもよし。
今回取り上げる「山家集」は、西行の和歌を集めた和歌集ですので、「私家集」というジャンルになります。
お坊さんになってから40年。
西行は全国を歩き回って、訪れた土地で和歌を詠んでいます。
あの松尾芭蕉も時代を超えて、西行を師匠としたとか…。
『山家集』のまとめ
今回の問題で覚えておくべきことはこちら(再掲)
★『山家集』は平安時代末期の成立
受験文学史では独立したジャンルなので、「『山家集』・西行・平安時代末期」の3つのワードはをまとめて覚えておけば、一問一答問題には対応できますよ!
本日はここまで!
お疲れさまでした!
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