【山家集】作者・成立年代・内容は?~国語予備校講師の文学史解説~

★基礎知識編
当記事では大学受験の文学史対策をしたい人に向けて
・『山家集』の基礎知識(作者・成立年代・内容)
・文学史対策のために覚えるポイント
を解説します!
ことのは
ことのは

こんにちは!
国語予備校講師のことのはです!

日本文学作品はたくさんありますが、大学入試問題で出題される作品や問題には偏りがあります。国語予備校講師が、過去問5年分以上分析した結果からよく出るポイントだけに絞って解説しています。

このページは『山家集』の文学史の知識がほぼカバーできるように作っています。知識整理にお役立てください。

【山家集】に関する問題の出題実績例
・2022年 愛知教育大学
・2020年 早稲田大学
ほか
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『山家集』の基礎知識 作者・成立年代・内容は?

まずは『山家集』(さんかしゅう)の基礎知識を整理します。

作品名作者時代ジャンル内容ポイント
山家集西行平安時代末期歌集西行は『新古今和歌集』の代表歌人

では、覚えるポイントをひとつずつ確認していきましょう。

作者:西行

『山家集』の作者は西行(さいぎょう)という僧侶・歌人です。
『小倉百人一首』にも選ばれている、後世からも人気の歌人です。
(松尾芭蕉もファンだったとか)

僧侶になる前は、佐藤 義清(さとうのりきよ)という名前の武士で、平清盛の同僚でした。イケメンで和歌もうまく、プレイボーイと言われていました。

しかし、23歳のときに急に出家してお坊さんになります。
平家側として戦いに参加するうちに世の中がイヤになったとか、(天皇の妻と不倫関係になってしまったからとか)、理由は詳しくはわかりません。
結局72歳まで生きたそうなので50年くらいもお坊さんだったんですね。

成立年代:平安時代末期

『山家集』の成立年代は「平安時代末期」です。

作者の西行は平安時代末期~鎌倉時代前期を生きた人です。
上の作者の章で紹介した、西行は元武士で平清盛の同僚だったことを知っていると、成立年代のイメージがつけられそうですね。

ジャンル:歌集

『山家集』のジャンルは「歌集」です。

西行が詠み、自分で選んだ和歌が収録されています。
(後世の人が補った部分はある)

天皇の命令で作られた訳ではないので「勅撰和歌集」ではありません。

ポイント:西行は『新古今和歌集』の代表歌人

『山家集』の作者、西行は当時から和歌の名手としてファンが多く、鎌倉時代の初期に成立した『新古今和歌集』の代表歌人です。

『新古今和歌集』には約2000首の和歌が収録されていますが、そのうち94首が西行の和歌で、入撰数は1位です。

※『新古今和歌集』について詳しくは【新古今和歌集】の撰者・成立年代・代表歌人は?を参照してください。

『山家集』はココが出る!まとめ

『山家集』で覚えるべきポイントをまとめます。

チェックポイント

・『山家集』の作者は西行

・『山家集』の成立年代は平安時代末期

・『山家集』のジャンルは歌集

・『新古今和歌集』の代表歌人は藤原俊成・西行

『山家集』の基礎知識の確認はここまで。
お疲れさまでした!

練習問題も準備していますので、知識が定着しているか確認してみましょう↓

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