【万葉集】の特徴を解説!~国語予備校講師の文学史解説~

基礎知識編
当記事では大学受験の文学史対策をしたい人に向けて
・『万葉集』とは何か(作者・成立年代・特徴)
・『万葉集』の代表歌人
・文学史対策のために覚えるポイント
を解説します!
ことのは
ことのは

こんにちは!
国語予備校講師のことのは(@kokugohaku)です!

過去問分析の結果から、効率よく文学史問題を対策するための「よく出るポイント」を解説します。

(まずは文学史問題の対策方法から知りたい人は「大学受験の文学史:対策方法と裏ワザを予備校講師が伝授【初心者OK】」の記事を参考にしてね!)

今回は『万葉集』についてです。
早速確認していきましょう!

当記事の内容の出題実績(一例)

・2022年 青山学院大・文
・2018年 熊本大学・前期
ほか多数

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【万葉集】の基礎知識 作者・成立年代・ジャンルは?

まずは『万葉集』の基礎知識を確認していきましょう!

作品名撰者時代ジャンルあらすじ1point
万葉集大伴家持
(諸説あり)
奈良時代和歌集
(勅撰和歌集ではない)
さまざまな身分の人の和歌が収録「ますらをぶり」と形容される

『万葉集』で覚えておくことをまとめていきますね。

撰者:大伴家持

『万葉集』の撰者は「大伴家持(おおとものやかもち)」です。

『万葉集』には20巻4500首もの和歌が収められています。
収録されている和歌の作者はいろんな人がいますが、どの和歌を掲載するかを選んだのは、撰者である大伴家持です。

『万葉集』の撰者には諸説ありますが、文学史の問題になった場合は「大伴家持」と答えておきましょう。

成立年代:奈良時代

『万葉集』の成立年代は「奈良時代」です。

日本で現存する最古の和歌集です。
「最古の」という部分はよく問題になりますので、『万葉集』のキーワードとして覚えておきましょう!

ジャンル:和歌集

『万葉集』は、たくさんの人の和歌を収録した「和歌集」です。

「勅撰和歌集」との混同に注意!!

勅撰和歌集とは「天皇の命令で作られた公的な和歌集」のことです。
『万葉集』の編纂に天皇は関わっていないので「勅撰和歌集」ではありません

『万葉集』は「次のうち勅撰和歌集はどれか?」という問題の答えにはならないです!
ひっかけ問題でよく出題されるので注意しましょう。

『万葉集』の内容:さまざまな立場の人の和歌を収録!

『万葉集』って4500首も収録されているんだね!
誰がそんなにたくさんの和歌を詠んだの?

ことのは
ことのは

同じ人が4500首詠んだわけじゃないよ。
いろんな身分の人の和歌を集めてきた和歌集なんだ。

万葉集の特徴は【とにかくいろんな人の和歌が収録されている】こと。

『万葉集』は性別・出身地や居住地・身分など問わずに、さまざまな人の和歌が収録されています。

天皇や貴族はもちろん、
「防人歌(さきもりうた)」という、九州を警備する役職の人の歌や、
「詠み人知らず」という、そもそも誰が詠んだのかわからない和歌もあります。

平安時代以降に作られた貴族中心の和歌集とは違いますね。

『万葉集』の特徴:ますらをぶり(素朴で力強い)

奈良時代は、まだ和歌が発達段階だったこともあり、平安時代ほど和歌の技術は発展していませんでした。

技巧を凝らしすぎない、素直・素朴でわかりやすい和歌が多いです。

この「素朴」な特徴をとらえて、のちに江戸時代の学者(本居宣長)が「ますらをぶり(男らしい)」の歌風だと表現しました。

本居宣長は、技巧が凝らされた奥ゆかしさを持った平安時代の和歌を「たおやめぶり(女らしい)」の歌風だと表現しています。

『万葉集』の代表歌人

『万葉集』の代表歌人を問われることも多いです。
有名な人・よく出題される人をまとめておきましょう!

天智天皇
天智天皇(中大兄皇子)と言えば「大化の改新の人」「百人一首の最初の人」です。
日本史の知識からも奈良時代の人であることは推測できそうですね。
額田王
額田王(ぬかたのおおきみ)は天智天皇の妻です。もちろん、天智天皇と同時代の人ですね。
柿本人麻呂・山部赤人
柿本人麻呂と山部赤人は、歌聖(かせい=和歌がうまい人)として後の世まで尊敬され、名前が残っています。
百人一首でも「3首目:柿本人麻呂 4首目:山部赤人」で序盤に収録されているので覚えた人も多いかな?
大伴家持
大伴家持は撰者というだけでなく、もちろん和歌も収録されています。
実は、4500首のうち473首は大伴家持の和歌です。(まさかの1割超え)

『万葉集』のポイントまとめ

『万葉集』で出題されるポイントをまとめます!

★『万葉集』の撰者は大伴家持
★『万葉集』の成立年代は奈良時代
★『万葉集』は和歌集である
★『万葉集』はさまざまな立場の人の和歌が収められている
★『万葉集』の歌風は「ますらをぶり(男らしい)」と表現される

『万葉集』自体は成立した後、再び注目を浴びるのは約1000年後の江戸時代です。

21世紀を生きるわれわれからすると江戸時代も「歴史」ですが、江戸時代の人にとっても、『万葉集』は古典でした。
1000年前の言語を解読するのはかなり骨の折れる作業で、現代でもまだ読み方が分かっていない部分もたくさん残っています。

文学史というテーマからは少し脱線しますが、『万葉集』には謎が多すぎ!という話は
QUIZ BANGというサイトの雑学記事のネタにしておりますので、興味があれば読んでみてください。

次は練習問題に挑戦してみよう!

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